Blanc

シロネコとブチ

「人気者だね、ブラン」


「白い毛並みがのノラが珍しいだけよ…」


声をかけてきたのは『ブチ』は、どこからか漁ってきた魚の頭を私に差し出した。


「あげるよ。僕はもうお腹いっぱいだ。おいしい身の部分をたらふく食べたからね」


「…ありがと」


お礼を言ってから、何の迷いもなく、私はそれに口をつける。


この姿になってから、味覚が完全に変化していて、あんなに嫌だった生臭さも、今じゃなにも感じない



「それにしてもブラン、キミは本当に物ぐさだね。自分で食事をとりにいかないなんて、動物としてあるまじきだよ」


「…ダイエット中なの」


私の答えと、やせ細った姿を合わせて、ブチは人間みたく、顔をくしゃとさせた。
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