花ちゃんは今日も頼くんの言いなり
ケロッとそんなことを言いながらも、頼くんの視線の先にはやっぱりテレビ画面。
おかしい。
いつもなら、こっちが逸らしたくなるくらい私の目を見て話す頼くんが、今日は全くこっちを見ない。
「でも、そうだよね。涼くんも頭いいし。弟の頼くんが頭良くても不思議じゃないか」
頼くんの隣にストンと腰を下ろせば、心做しか頼くんの肩がビクッと揺れた気がして思わず「ん?」と声が漏れる。
そんな私の声に、頼くんが大きく大きくため息を1つ。それから、すぐ側にあったリモコンでテレビの電源を切った。
一瞬で静まる部屋の中。
「あのさ、」
───っ!!
テレビから、私へと顔を向けた頼くんが思いのほか近くから私を見ていて、心臓が止まったかと思うほど。
つい言葉をつまらせて、何も返事ができないまま頼くんを見つめれば、
───ドサッ
「よ、り……くん?」
なぜか座ったままの私の肩を軽く押し倒して、雪崩るように私の上に覆い被さった。
テレビを消してから、今この状況まで。
あっという間すぎて、何が何だかサッパリ。