花ちゃんは今日も頼くんの言いなり


「だから最初から全部、花のためなんかじゃねぇよ」


「…………っ」


”言ってる意味、分かる?”と、小馬鹿にしたように小さく笑った頼くんに、聞きたいことは山ほどあるのに。

なんでだろう。
……声の発し方を忘れちゃったみたいに、まるで声が出せない。


頼くんが私を好きなんて……本当に?
ずっと、私の片想いだとばかり思ってた。


男の子は、年上なんかよりも守ってあげたくなるような年下の女の子が好きなんだって雑誌の特集ページで読んだことがある。

だから、例外ナシに勝手に頼くんもそうなんだと思ってた。



「じゃあ、頼くんは……私の恋を応援してたんじゃなくて……むしろ、邪魔してたったこと?」


「……正解。今まで花にしてきたアドバイスは全部、花が欲しくて仕方なかった俺のためのもん。涼のタイプから遠ざけて、花に俺だけ見てもらうための、極めてズルい策略」




頼くんの言葉が本当なら、頼くんは最初から私のこと……想っててくれたの?


そして、私はまんまとあざとズルい頼くんの策略に引っかかってしまったことになる……。
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