黒い心の片隅の、想いがあなたで消えた時



どんどん時間は進んでいくのに、私の気持ちが薄れていくことはない。

望みのない想いを持ち続けても意味がない。


分かっているのに、消えないのが不思議で仕方ない。



森田くんが優しくしてくれるのは玲奈ちゃんの友達だから。
でも、玲奈ちゃんの次に私は特別なんじゃないかな。


そう思ってしまうんだ。



芹沢くんにも言われたのに。

ぶつかるにも怖くてできるわけがない。


私は意気地なしのネガティブな根暗女子なんだ。

いつまでたっても自分に自信が持てない。


お母さんに何百回、何千回と“役立たず”と言われ続け、本当にその通りなんだと思った。



そこから自信なんて持てるわけがない。

つけることもできない。



私が毎日悩んでいても、変わらず時は流れていく。

やっと6月に入ったと思っていたら、気がつけばニ定も終わりもうすぐ夏休み。


3年生は特にイベントがないから、毎日が同じことの繰り返し。
それでも色があせないのは、玲奈ちゃんの存在があるから。


そして好きな人がいるからなんだろう。



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