黒い心の片隅の、想いがあなたで消えた時




そっと椅子に座り直す。

どうしたらいい?


まず謝りたい。

玲奈ちゃんに今すぐ会いにいって謝りたい。


だけど、玲奈ちゃんは会ってくれる?



こんな私と。

もう二度と顔を合わせたくないと言われても仕方ないくらい、私は傷つけたに違いない。




玲奈ちゃんっ……。




目を閉じ今後のことについて考える。

瞼の裏に浮かぶのは涙をいっぱいに溜めて無理して笑う玲奈ちゃん。



そんな顔をさせたいわけじゃなかった。


あの太陽みたいな笑顔に何度も気持ちが救われたはずなのに。



私は太陽を曇らせて、どしゃ降りにすることしかできなかった。



影が濃すぎた。

私の心が黒すぎた。



私は取り返しのつかないことをしてしまったんだ……。




< 253 / 343 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop