黒い心の片隅の、想いがあなたで消えた時



こんな気持ち初めてなの。

ねぇ、私はどうしたらいい?


気づきたくない。
気づいてはいけない。


分かっているのに、自分の中でもう答えは出てしまっている。



苦しい。
嫌だ。

そう思っても、自分の気持ちをコントロールすることができない。



私は、森田くんを……好きになってしまった。



玲奈ちゃんの彼氏で、私の入る隙なんて1ミリ単位もない。


それでも惹かれてしまった。



好きになっても意味はない。

森田くんは玲奈ちゃんしか見えてない。


私が玲奈ちゃんに敵うわけもない。



全部全部分かった上での、この想いにたどり着く私は、身の程知らずのバカだ。


玲奈ちゃんはすごくすごく大切だから、絶対に気づかれてはいけない。



私は、この想いをそっと心の奥に押し込む。


それは私の中で黒さを増す。



初めて好きという感情を理解したけど、

私の初恋は真っ黒だった。



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