ぬくもり
「心配してくれたの?」


私は恐る恐る司の顔を見る。


「そりゃ、こんな時間に家にもいないし、電気は点いたままで、鍵が開いてりゃ心配するだろ。」



司が優しい笑顔で笑ってくれた。

その笑顔は、私が何年も待ち望んでいたものだった。


「ごめんなさい。
これから気をつけるね。」


珍しく素直な言葉が口を出る。



司が心配してくれた事が本当に嬉しかった。



私達の事、少しは思っていてくてるって信じていいの?



今すぐにじゃなくていい。

少しずつでいい。

優に物心つくまでに、少しずつでいい。

少しずつでいいから、家族の距離を埋めさせてください。

< 85 / 202 >

この作品をシェア

pagetop