田舎に行こう
「あのぉ~・・・」
声をかけてみた。

すると、みるみる黒髪の
男の子は真っ赤になった。

その姿を見て、思わず吹き出してしまった
奈津。

近づいてみてその顔をよく
見ると・・
どこかで見たことのある顔だった。
どこで見たのかを思い出そうと
頭をめぐらしていると
茶髪のほうが話し始めた。

「こんにちわ。引っ越してきたんだよね?」
なんだか、軽い感じではなしかけてきたが
なんだか引っ越してきたことを
知ってることや、家の前でいたことなんかに
少し不振に思っていると・・・
慌ててもぅ1人の黒髪が話しはじめた。

「引越しのトラックを見かけたから・・」
ボソっと小さな声でここが
田舎でものすごく静かでなかったら
聞き取れないほどだった。

奈津はそう言われて初めて、この黒髪が
引越しの日に自分の絶叫を
聞いていた男の子だと気付いた。

「あぁ~~~」
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