田舎に行こう

女心

今日は買いだしの日。
みんなで駅で待ち合わせて
行くことになった。

奈津は自転車を持っていないので
約束の時間の30分前に
家を出た。

長い道のりを1人トボトボ歩いていた。

『結構遠いんですけどぉ』
そう考えながら前に歩いた日よりも
暑くなった気候を呪った。

着くころには汗だくだろうと・・
それも自分だけ・・・
いやだなぁと考えていても仕方なく
また、歩き始めた。

すると、前から自転車に乗った隆史が
やってきた。

「前に、買い物行った帰り・・
 高科歩きだっただろ??
 だからもしかして今日も歩きかと
 思って・・・」
そこまで言って隆史はニコっと笑った。

『助かったぁ~~~』
という気持ちと、やばいの気持ちが
押し寄せてきた。
また弘美に嫌な思いをさせてしまうかもと、
それは表情に出ていた。
なんとも言えない奈津の表情を見て
隆史は後悔しはじめていた。

やっぱ迎えに突然、来られても
困るだろうという考えも来るまでに
何度となく押し寄せていた。
だが、歩いて駅まで行く距離を
考えるとほっとけなかった。
その葛藤の中で、迎えに来る選択をした。

それはやっぱり間違いだったか・・・と。
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