あなたと恋に落ちた場合。

これは、

「ピアスか?」


シンプルでかっこいいそれは俺の好みど真ん中で。

しかも、

「お揃い?」

こくんと頷く目の前の彼女。

「さっき透、かわいい女の店員さんに声かけられてたっ、」

下を向きながら話す陽葵。その様子は拗ねてるようにも見える。

あー、あの場面見られてたのか。

ワンピースを試着した陽葵の姿を見た瞬間にあの店員のことなんて忘れてたなんてことはあえて言わず、陽葵の言葉に耳を傾ける。

「…ちょっとだけ独占欲、ってやつ、です、」

それって、

「…ヤキモチ妬いたってこと?」

その瞬間、ぼっと赤くなる陽葵の顔。

あー!!!たくもうっ、

「可愛すぎ」

「ふぇっ、!?とおる!…って、んーー!」

お前がいけないんだぞ。

せっかく、我慢してたのに。
そんな可愛いこと言われたら止まんねーじゃんか。




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