悲 恋

★★私がいけないの?


そんなことも知らず
「加賀見の妻です。
主人が、いつもお世話になっております。」
と、言ったみたいで

俺が、受付に行ったときは、
かなりの人集りが出来ていた。

俺は、真美に
「何しにきたんだ?」
と、言うと
「まっ、近くにきたから、
寄ってみたの。
秀悟の嫁として
挨拶した方が良いかと
未菜は?
未菜は、いないの?」
と、言うから

▶▶回りから◀◀

自分達が、追い出していて
知らないんだ‥‥

厚かましい‥‥‥

何しに、来たの‥‥‥

加賀見先生も、どこかに
飛ばされたらいいのに‥‥

じろじろ、見られて・・・

真美は、
「なんなの?」
と、顔色が段々と悪くなり·····
「俺とお前のせいで、
未菜、いや、奥山先生は
離島に行かされたんだ。
俺とお前のせいで!な!!」
と、言った。

「えっ、どういう事?」
と、騒いでいたから
「いい加減にしてくれ
それでなくても俺は、
今、片見の狭い思いをしているんだ。
それなのに、なんで来たんだよ。
とっとと帰れ!!!」
と、言い捨て
俺は、その場を去った。

真美が、その後どうしたかなんて
知りもしなかった。

真美は、立ち去る
秀悟の後姿をあ然と見ていたが
回りからの冷たい視線に
気づくと、その場を立ち去ろう····と

そこに白衣を着た男性が見えて
「あなたが、加賀見君の奥さんかな?」
と、言われて
「はっ、はい」
と、やっと認めてくれる人が
現れたとホッとしていると

「そうですか?あなたが。
あなたが、奥山先生を欺いた。

もう、こちらの病院には
お見栄にならない方が
よろしいですよ。

奥山先生は。
病院内でも優れた先生で
スタッフからも患者さんからも
好かれていた先生でしたから。
それを······
最後まで言いませんが
お分かりになりますよね。」
と、淡々と言われて

私は、怖くなり
急いで病院を後にした。


なに?私がいけないの?

未菜の事だから
簡単に許してくれると
思っていたのに。

えっ、離島?

追いやった?・・私が?

秀悟は、片見の狭い思い?
  あれから·····ずっと?


加西は、呆れながら
 加賀美の妻だと言う女の
     後ろ姿を見ていた。
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