この気持ちはいつ気づく?
ピロリーン
「そうなんだ!
和也優しいし、絶対上手くいくよ!
がんばってね!」
上手くいく…?
それは結愛でも?
「ありがと。でもその人は俺のこと好きじゃないと思う。」
きっと結愛は俺のことを好きじゃない。
友達としても好きかはわからない。
ピロリーン
「でも頑張りなよ!大丈夫。私、応援する!」
なんか、好きな人に応援されるって複雑。
俺が好きって伝えたら、この関係は終わってしまう。
ここにきて振られるのが怖くなってきた。
俺ってださ。意気地ねえな。男のくせに。
「ありがと。」
どうしよう。
もうすぐ夏休み。
あえなくなる前に。よし。
俺はあえて夜中にLINEを送った。
「まぁ、好きな人っていうのが今話してる人なんだけどね?」
すごい遠まわし。
でもわかるだろ。今話してるの結愛だし。
ピロリーン
え、起きてたの?
「今話してるひと?だれ?」
え、これわざと?なに?鈍感?
あー。恋愛したことないんだもんな。
遠まわしじゃ気づかないか。
よし。島田和也。男になれ。
「だから、俺の好きな人は、」
結愛。
だめだ。LINEですらいえない。
なにやってんだ。
「いや、やっぱりなんでもない。きにしないで。」
だめだ。言えない。
もし振られたらって頭によぎって。
そしたらこの関係が終わってしまうように思えて。
だったら付き合えなくても毎日LINEしてられるほうが幸せだ。
なんだろ。
今まで1度も振られたことがない訳ではない。
なのに、どうして結愛には言えないんだろう。
やっぱり結愛は特別なんだ。