弱虫なボク~先生と生徒の距離~
突然の激しさから、一気に平穏な空気が戻ると、



「ちょっと…場所を移して話ましょう」

と、寿美子先生は提案を持ちかけた。


「話をしないと解らないですし…井手君と2人で話をさせて下さい…」


他の教師達の顔色を伺うように、寿美子先生はポツリ呟いた。


他の教師達は、その方が良いかもしれないと快く返事をした。

1人を除いて…


「じゃ、井手君…指導室までついてきて」


…またあの場所へ?


しかも、先生と2人っきりで?


冷めきっていた僕の瞳や心は、少しずつ熱をもちだしてきた。
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