弱虫なボク~先生と生徒の距離~
一生懸命、洗っても落ちてはくれない嫌な思い出


朝食を軽く済ませ、特に会話すらもなく終了


「行ってきます」


鞄を肩から掛け、愛想なくポツリと呟き、玄関へと気だるそうに歩きだした。


外に出ると、今日はあいにくの雨


黒い傘を広げ、ピチャピチャと音を鳴らし歩いて行く。


雨は、地面にゆっくり落ちてはメロディーを奏でる。


雨の日は、意外と僕は好きだったりする。


街の雑音を消してくれるからという単純な理由でだけど…


しばらくすると、軽快に進んでいた僕の足を止める声が、


タイミングを図ったかのように、くしくも里奈と再会した横断歩道で聴こえてきた。
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