クールな御曹司の甘いお仕置き
きっと俺と牧野のやり取りなんか覚えていないに違いない。

「うちに連れて帰るに決まってるだろ」

「なんだ。てっきり、そこのホテルで休んでくかと思ったのに」

京介が残念そうな顔をする。

こいつ……俺が美緒をホテルに連れ込んだら、写真でも撮って一生俺を冷やかすネタにするに違いない。

「誰が牧野と同じことをするか」

俺は吐き捨てるように言った。

「まあ、優ならそう言うと思ってタクシー呼んでおいたよ、ほら」

京介が右側を向く。

俺もつられて右側を向けば、こいつの言うようにタクシーが一台来た。

俺達の前でタクシーが停車すると、京介は笑って言った。

「さあ、乗って」


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