クールな御曹司の甘いお仕置き
「……お前、高みの見物してただろ?」

俺は顔しかめ、京介をギロッと睨む。

「心外だな。ちゃんと結城さんをいつでも助けられるように心の準備はしてたよ」

「ただ見てただけだろ?」

「そんな言い方はないんじゃない?僕がちゃんと見て報告してたから、狼男から救出出来たのに。もっと感謝して欲しいな」

「感謝って?」

「お前が社長になったら僕に重役のポストを用意するとか」

京介が俺の顔を見て悪戯っぽく微笑む。

「お前なら自力で手に入れるだろ?」

「真顔で言わないでくれる?怖いなあ。まあ、冗談はさておき、そのお姫様、どうするの?」

京介に言われ腕の中の美緒に目をやると、こいつは眠っていた。

道理で重いと思った。
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