クールな御曹司の甘いお仕置き
私はエレベーターの中で二人が抱き合ってるのを見たんだから。

思わずムキになって声を上げて否定すれば、以前のようにまた優君にベッドに組敷かれハッと息を飲む。

こういう時、男女の力の差をつくづく思い知らされる。

「信じろよ。彼女がクモに驚いて勝手に抱きついてきただけだ。そこにちょうどお前が現れたんだよ」

優君の目は真剣だった。

朝井さんがクモに驚いて抱きついた?

私は驚きで目を丸くする。

え?え?

本当に私の勘違い?

だとしたら嬉しい……けど、私がずっと優君を避けてたことを彼はかなり怒っているに違いない。

「私……」

何て言っていいのかわからなかった。
< 113 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop