クールな御曹司の甘いお仕置き
誰かと交代しちゃいけないだろうか?

出来ることならこのまま踵を返して、トイレにでも逃げ込みたい。

幸い他の女の子と談笑していて彼らは私にはまだ気づいていないようだ。

逃げるなら今だ。

踵を返して逃げようとしたその刹那、うちで一番人気の瑠璃さんに呼び止められた。

「リオちゃん、何ボーッとしてんの。こっちよ」

ナンバーワンには逆らえない。

この世界のヒエラルキーで私は底辺にいるのだから。

特に女の世界は怖いのだ。

「……はい。すみません」

キッと瑠璃さんに睨まれ、慌てて深紅の革のソファーの空いた場所に腰を下ろすが、私の隣は不幸なことに幼馴染みの優君だった。
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