クールな御曹司の甘いお仕置き
『それと、理性を失わないようにね』

京介の忠告に眉をしかめる。

「俺はいつでも理性的だが」

冷ややかに反論すれば、京介はククッと喉を鳴らした。

『普段はクールだけどね。結城さんが絡むと、優は結構熱くなってるよ。僕はそっちの優の方が人間らしくて好きだけど。じゃあ、また明日』

「ああ」

軽く相槌を打って電話を切る。

俺が熱い……か。

美緒が俺を怒らせるようなことをしなければ、熱くなんてならない。

「そう言えば、あいつの明日からの寝場所を確保しないとな」

スマホでお袋の番号を出して電話をかけるが、普段はすぐに出るはずなのにお袋は応答しない。
< 37 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop