ずっと好きです。(完)
沙奈は真っ赤になりながらそう叫んだ。


うわ〜


可愛すぎるだろこいつ。


「反則だろそれ」


俺が小さく呟いた言葉に、聞こえていたのか、


「何が反則なの?」


と沙奈が聞いてきた。


はぁー


「さすが鈍感」


「えー!私って鈍感なの?」


首を傾げて聞いてきた。


だから、そういうことするなよ。


沙奈が可愛すぎる。


「お前は、鈍感で無自覚な女だな」


俺はそう言った。


「そうなの?
自分じゃよく分かんない。」


そう言って、沙奈は普通に座ってたけど、ベットをあげたとこまで、戻って行った。


そんな沙奈を見て、俺は思った。


「沙奈、しんどいか?」


「うん。
でも大丈夫」


そう言って力なく笑った。


そして、いきなり真剣な顔になって、


「玲」


「ん?」


「私いつか死んじゃうでしょ?
私が死んじゃったら、玲が一人になる。
そんなんでも、私と付き合ってくれる?」


!!!


沙奈は不安だったのか?


俺と付き合って、自分がいなくなってから、俺が一人になるのを、見たくなくて、不安だったのか?


「沙奈、俺は大丈夫だ。
俺のことを心配してくれる沙奈がいる。
それだけで十分だ。」


俺は本心を言った。


沙奈はわかってくれたかな?


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