不器用な二人はあまのじゃくの関係
みんなに感謝しながら遠足が終わった。

バスで優梨に遥太のことが好きで好きで大好きだけどどうしたらいいのかわからないと相談した。

「杏奈が思うようにすればいいんじゃないかな。そりゃ、杏奈にとって上手くいくかそうじゃないかはわからないよ。でもさ、言わないとわからないこともあんたたちの仲にもあるんじゃない?全部がわかるなんて甘えちゃだめだよ。」

「遥太ってさ、中学のころからちょこちょこ彼女がいるじゃん?一番近くにいた私を彼女にしなかったってことは女として見られてないってことだよね。」

「大好きだもんね。不安に思うのはわかるけどまずは行動してみないと始まらないよ。じゃあさ、久しぶりに明日の朝起こしに行ってあげたら?」

そう。私はあの事件以来しゃべってないし、朝起こしに行ってもない。避け続けていた。

「でも、迷惑じゃないかな。」

「あの寝坊魔王は起こしてくれる人がいるだけで嬉しいと思うよ(笑)」

「そうかな(笑)じゃあ明日起こしに行ってみようかな!」

「うん!いきなり杏奈が無視しだすから遥太もちょっと不安なんじゃない?普通に前までみたいに起こしてあげなね!」

「わかってるよ!あーもう優梨に相談するとスッキリする〜!最高だよぉ〜!」

ぎゅーっと優梨に抱きつくと今日はなんだか優しくて頭をよしよししてくれた。
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