不器用な二人はあまのじゃくの関係
カバッ


よ、夜!?
待って、何してた私。
焦りながらケータイを見る。
“01:16”
01…1…1時!?真夜中じゃん!

たしか…

遥太の家に行こうと思って帰ってきて…

部屋着に着替えてたら寒くなってきて…

布団に入って…

いつのまにか…寝た!?

せっかく遥太と話すって決心したのに!
寝ちゃうなんて…

ズーンと落ち込んでいるとLINEが来ている事がわかった。

「梶原くんだ」

“実は今日の放課後優梨さんにLINE聞けた
今日はいろいろ相談にのってくれてありがとう”

梶原くんどんどん前に進んでいっちゃう。
立ち止まってるのは私だけ…

グゥーッ

お腹すいた…
なんか今葛藤する女の子みたいな感じで結構いいシーンだったよね!?
私のお腹ってばほんと空気読めないんだから!
とりあえずお腹すいたから何かないかな。

台所の冷蔵庫に向かって階段を降りる。

カパッ

「あ、」

きっと今日の夜ご飯だったんだろうハンバーグとサラダが皿に乗っていてラップがかけられていた。
お母さんがちゃんと残しておいてくれたんだ。

私はハンバーグをレンジであたためる。

こんな時間にどーなの?って思うけどせっかくお母さんが作ってくれたんだから食べたい。

「あー、おいしい…はっ!」

おいしいとか言ってる場合じゃない!
もう1時過ぎてるんだよ!?
はやく食べてはやくお風呂入って寝ないと!
明日絶対起きれないからぁ〜!

私は急いでサラダとハンバーグを押し込んでタオルだけ持ってお風呂場に行った。

シャワーを浴びて頭を濡らしシャンプーを泡立てる。

もうなんで寝ちゃったのよ、私。

そんなことを考えながら急いでお風呂を済ませガーッと髪の水気をタオルで拭き取る。
マンガに出てくる女の子が悩み事してるときって湯船に口だけ沈めてぶくぶくーとかやるもんだよね。今の私ほんと女子力のかけらもない(笑)
ドライヤーで髪を乾かした私はみんなを起こさないように静かに階段をのぼる。

「ふあぁーっ」

あんだけ寝たのにあくび出るってどんなシステムだよ私の体!

それから布団にもぐった私はいつのまにか眠っていた。
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