距離0センチ





私の言いたいことは分かっているだろうに、いっこうに離れようとしない。




「ねえ、そろそろ…」



「もうちょっとだけ、なので」




後ろから抱きつかれているから、立花君の声が頭から貫くように聞こえる。


しかも耳元で囁くからくすぐったい。




やけに色っぽい声色にドキッとする。




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