距離0センチ
「…紫乃先輩」
「うん?」
「浴衣……」
立花君がちょっと真剣な目をする。
つられて緊張してくる。
覚悟をしていても、何を言われるのかと思うとこわい。
「浴衣……すごい可愛いです。てか綺麗ですね。似合ってます」
「あ、ありがとう…」
いつもストレートに何でも言ってくる立花君だけど、こんなに褒めてもらえるとは思わなくて恥ずかしい。
「なんか紫乃先輩、それ以上に可愛いです」
立花君はちょっと戸惑っているようだった。