隣の部屋と格差社会。



通常業務をこなしていたとき、デスクの右上に置いていたスマホが震えた。


金曜の昼間。

大方、ダイレクトメールか飲みの誘いだろう。


あいにく今日は、課の臨時職員である安田さんの送迎会。旦那さんの転勤が急に決まり、着いて行くことになったらしい。


そういえば会場はどこだったかと思いながらスマホの画面を覗き込むと、メッセージと発信者が映し出されていた。



『中崎 美奈子 :
話があるんだけど、明日の昼間会えない?』



珍しくない相手からのメッセージ。


しかし、最近よく恵吾のことを考えているせいか何故か少し緊張しながら返信した。



< 194 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop