隣の部屋と格差社会。


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「こんなとこに呼び出してなんのつもりなの。」


久しぶりの外出は櫻木製薬の社長室への直行。

その横暴さに心がささくれだっていた。


そんな私の様子なんて気にしない父は、豪勢なデスクに片肘をつきながら口を開く。


「私もこのあと先方と約束があるんだ。手短に話そう。
婚約の発表についてだ。後日正式な場は設けるつもりだが、うちの上役どもには言っておこうと思って二人に来てもらったんだ。」


まただ。また勝手にそんなことを…。


「こんなのおかしい。だまして、捕まえて、閉じ込めて。いつになったら自由にしてくれるのっ…!」

「だから言ってるだろう。お前が婚姻届を記入するまでだと。」


また、それ。

私がにげだせないように外堀から固めて。

ずるい、ずるいずるいずるい。


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