隣の部屋と格差社会。


「敷金とかどうしたんだ?」

「子供のときから貯めていたお金と、学生のころ家庭教師のバイトをして貯めたお金で払いました。」

「それは?」

「敷金などで全部使いきりました。」


あと家電などを揃えたら、驚くほどあっという間になくなってしまった。


お金は使ったらなくなるものなんだと、25歳で初めて知った。


「給料日いつだ?」

「21日なので…。あ、月曜日だ!」


今日は19日。明後日が給料日だ。


「何とかなりそうで良かったよ。」


佐渡さんも心底安心した様子。


「給料は、ちゃんと考えて使えよ。」

「はい!もう、親のお金には一切頼りません。これからは自分で稼がないといけないってことですよね。」


それこそ、自分の足で自分の道を行く。
そういうことだよね。


「ワクワクしますね!」


心の底からそう思って言うと、佐渡さんは不思議そうな顔をして、少し笑った。


< 59 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop