隣の部屋と格差社会。
「敷金とかどうしたんだ?」
「子供のときから貯めていたお金と、学生のころ家庭教師のバイトをして貯めたお金で払いました。」
「それは?」
「敷金などで全部使いきりました。」
あと家電などを揃えたら、驚くほどあっという間になくなってしまった。
お金は使ったらなくなるものなんだと、25歳で初めて知った。
「給料日いつだ?」
「21日なので…。あ、月曜日だ!」
今日は19日。明後日が給料日だ。
「何とかなりそうで良かったよ。」
佐渡さんも心底安心した様子。
「給料は、ちゃんと考えて使えよ。」
「はい!もう、親のお金には一切頼りません。これからは自分で稼がないといけないってことですよね。」
それこそ、自分の足で自分の道を行く。
そういうことだよね。
「ワクワクしますね!」
心の底からそう思って言うと、佐渡さんは不思議そうな顔をして、少し笑った。