妻に、母に、そして家族になる
「あ、おはようございます」
声を掛けてくれたのはお隣に住む後藤さん家の奥さんだった。
後藤奥さんは警察官を定年退職した旦那さんと二人暮らしをしていて、時々立ち話をする仲。
恰幅があり優しい笑顔が特徴的で、初対面でも話しやすい雰囲気の女性だ。
私が火事で部屋を無くしたことも知っていて、同棲する上でのアドバイスをもらったりしている。
後藤奥さんと立ち話をしていると、ランドセルを背負ったハルくんが、こちらに向かって走ってくるのが見えた。
ハルくんが学校に行く前には戻ろうと思っていたのに、ずいぶん長い間話しこんでしまったらしい。
「フミちゃん、いってきま……」
ハルくんが後藤奥さんに気付くとササッと私の後ろに隠れてしまう。
「ハルくん、お隣に住む後藤さんよ。おはようございますは?」
「お、おはようございます……」
もじもじと恥ずかしそうにハルくんは小さな声で挨拶する。
声を掛けてくれたのはお隣に住む後藤さん家の奥さんだった。
後藤奥さんは警察官を定年退職した旦那さんと二人暮らしをしていて、時々立ち話をする仲。
恰幅があり優しい笑顔が特徴的で、初対面でも話しやすい雰囲気の女性だ。
私が火事で部屋を無くしたことも知っていて、同棲する上でのアドバイスをもらったりしている。
後藤奥さんと立ち話をしていると、ランドセルを背負ったハルくんが、こちらに向かって走ってくるのが見えた。
ハルくんが学校に行く前には戻ろうと思っていたのに、ずいぶん長い間話しこんでしまったらしい。
「フミちゃん、いってきま……」
ハルくんが後藤奥さんに気付くとササッと私の後ろに隠れてしまう。
「ハルくん、お隣に住む後藤さんよ。おはようございますは?」
「お、おはようございます……」
もじもじと恥ずかしそうにハルくんは小さな声で挨拶する。