クールな御曹司と溺愛マリアージュ

  *


二年前のあの出来事がキッカケで、私は恋というものから遠ざかってしまった。


誰かを好きになったとしても、私じゃ相手にされない。
また河地さんのように思われるかもしれない、そう思うだけで怖くて仕方がなかった。


お洒落な人はきっと昔からお洒落で、そうじゃない私みたいな女は、この先もずっとこのままだ。


だからこそ、全てを捧げる気持ちで仕事に打ち込んできた。

ダサくたって仕事は離れていかない。


佐伯社長の元で新しい事に一から挑戦出来たら、少しは自分に自信が持てるようになるかもしれないと、そう思ったから私は……。









< 20 / 159 >

この作品をシェア

pagetop