絶対領域
第2章:ごーいんぐ、あうぇい
休日。
美也子は部屋で
のんびり過ごしていた。

休日は外で遊び回るより
家でのんびりするほうが
好きなのだ。
といっても放課後
真央に連れ回されるから
行くところがないだけ
なのかもしれない‥‥。

美也子はたびたび携帯を
気にしていた。

あの日、教室に戻る前に
和馬とメールアドレスの
交換をしたのだ。

それからずっとメールをしている。
他愛のない話がなんだか
すごく楽しいんだ。
夜にはよく電話がくる。
和馬には友達が
沢山いるのか常に
側に誰かが居た。

美也子が丁度テレビを
つけたときだ。

ピリリリ‥‥ピリリリ‥‥

携帯に着信が来ていた。
美也子はサブ画面を見た。
そして嬉しそうに電話に出た。

「もしもし」

いつもは夜にしかこない電話。
和馬からだった。

「もしもし、今何してんの?」

「家に居るよ」

「こんないい天気なのに
 家にこもってるのか?」

和馬は笑う。

「うん、あたし休日は
 のんびりするのが好きなの」

美也子は自慢するようにそう言う。

「はは、じゃあたまには
 のんびりドライブなんてどう?」

「え?」

「2時間くらいしたら 
 お前ん家行くよ
 どこらへんなの?」
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