届かないこの想いを、胸に秘めて。
電車を待つこと、15分。
いつもならもう最寄り駅に着いて、家へ続く道を歩いている頃なんだけど……。
不思議に思っていると駅内にアナウンスが流れた。
《ご利用のお客様、大変御迷惑とお待たせして申し訳ございません。只今──》
耳をすませてアナウンスを最後まで聞くと、下り線のどこかで人身事故が起こったとのことだった。
再開までもうしばらく時間がかかるみたい。
私はスマホを開いてお母さんにメールを打った。
空はまだ明るくて、夏の空気が蒸してて暑かった。