ずっと一緒に・・・
友美は正直に驚いた。友美は二人の事を仲のよい友達としか考えていなかった。だから急に健一にそう言われてうれしい気持ちと驚きの気持ち、そして生まれて初めてもう一つの気持ちが生まれた。
「ひどい……。ひどいよ、健ちゃん……」
それは『憎しみ』だった。まさか大切な友達が亡くなったその瞬間に『安心』していたなんて考えられなかった。友美は自分と同じ気持ちで健一が泣いていると信じていたのに……。
そしてその日以来、友美は健一と一緒に遊ばなくなった。クラスが一緒でもあまり話さなくなった。一緒にいると純のことを思い出してしまいそうだったから。健一の事を悪く思いたくないのに恨んでしまいそうだったから。
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