俺の手が届く範囲にいろ。


「……あ」


わたしを睨む4人の後ろで…
見覚えのある人が歩いてきた。


「……なにしてんの?」


いつもより、格段に低い声。


「きょ、京…ちゃん…」


後ろに気付いた女の子4人は
焦った顔をしている。


「…なにしてんだよ」


不意に京ちゃんは、
わたしの目の前に立った。


京ちゃんの背中を見て
ひどく安心してる自分がいた。

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