俺の手が届く範囲にいろ。


「ち、違うのっ…!あたしたちは
ただ普通に話してただけで…」


「…全部聞いてたんだけど」

  
「っ……」


「つーか。勝手に京哉とか
呼んでんじゃねーよ。
呼び捨てで呼んでいいのは…
こいつだけだから」


そう言って、わたしは京ちゃんに
肩を抱き寄せられた。


「わっ…」


ふわりと香った京ちゃんの匂いに…
胸がドキッとした。


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