俺の手が届く範囲にいろ。


「…ん!?やっぱおかしいよ…!
元はと言えば、これも全部
京ちゃんが原因なんだよ…!?」


…それでも、京ちゃんは
全然反省しているようにはみえなくて……


わ、わたしの唇を奪ったくせに…!


「っ……もういい!…きらい!」


そう言って、
わたしはズンズンと京ちゃんを追い越すと…


「おいっ実月…!」


後ろから、ぐいっと腕を掴まれた。


「わっ…!な、なに!?」


「悪かったって…!……嫌いとか言うなよ」


そう言った京ちゃんは、なぜか
ふてくされた顔をしていて…
まるでわたしが、悪いみたいだ。


< 209 / 354 >

この作品をシェア

pagetop