俺の手が届く範囲にいろ。


クラスが違うわたしでも知っているくらい
航くんは人気者だから…


わたしはあの日、
なかなか声をかけることができなかった。


『……ここにはないのか…。』


そう呟いて、
図書室を出ようとした航くんに…


『あのっ…Sシリーズなら
ここだす…っ……ここです…!』


緊張のあまり
わたし、噛んじゃったっけ……__


あのときは、本当に恥ずかしかったな……。


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