俺の手が届く範囲にいろ。



家に着き、わたしはベットの上で横になる。


そして……手にはスマートフォン。


あと1回タップをすれば、
京ちゃんに電話が繋がるんだけど……


「んんん……どうしても勇気がでない…」


画面を見続けて、
かれこれ30分は経っている。


と、そのとき……


__ブーッ…


…静かな部屋に、ラインの音が鳴り響いた。


「きょ、京ちゃんだ……!」


バッと起き上がって、
わたしは画面を見るけれど……


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