俺の手が届く範囲にいろ。


「っ…全部違うんだよっ…。
わたし、航くんと付き合ってないよ…」


「………は?」


「っ…わたしが好きなのは
京ちゃんなの……大好きなんだよっ……」


泣きながら言ったその言葉は…
ちゃんと京ちゃんに届いたのかな。


「………なに言って…」


…そんな言葉と同時に
京ちゃんの腕が少し離れた。


「…え?」


キョトンとした顔で
わたしは京ちゃんに見つめられる。


「……いま実月、
俺のこと好きって言った…?」


「…っ…大好きって言った…。」


「……なんかまた誤解してるみたいだけど
俺の好きは、恋愛対象の好きであって…」


「っわたしもだよ……」


「………は」


「……わたし、京ちゃんが好きです」


その言葉に、京ちゃんは目を見開いた……__


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