俺の手が届く範囲にいろ。
……元気になる話題とかないかな…なんて
1人で色々考えたけど…
すぐに思いつくわけもなく……。
んー…面白い話、とか出来ないかな…。
「………っあのね!最近航くんに
本貸してもらったんだけど
すっごい面白かったんだよ!」
わたしは、思いついたことを
すぐに京ちゃんに話した。
「…そーなんだ」
「結末がね、賛否両論っていうか…
わたしと航くんは
『終わり方が良かった』って
思ったんだけどね、菜々ちゃんは
『違う結末も見たかった』って言ってて…」
「………」
「…京ちゃんもさ!一緒に本読まない?
すごく面白いんだよ!
ちなみに、おすすめはSシリーズの本でね
わたしと航くんも…」
「…なぁ。その話、まだ聞かなきゃダメ?」
__気付けば隣から
京ちゃんの冷たい声が聞こえた。
「……へ?」