俺の手が届く範囲にいろ。
「え?」
「みっちゃんって、
1番肝心なところ鈍感だよね」
菜々ちゃんは「はぁー…」と
ため息をつきながら呆れている。
「みっちゃんがここまで鈍いと
成川くんが気の毒で仕方ないよ…」
「に、鈍い……。き、気の毒…!」
そんな言葉たちに
思わずショックを受けるわたし。
「いーい?成川くんは
みっちゃんの"本を熱弁する話"に
怒ったんじゃないと思うよ」
と、菜々ちゃんは意味深なことを言う。
「……どうゆうこと?」