作られた悪魔の子
戻ってきたミア
「・・・・・・ミア」

無言で見つめるミア。

今のミアには誰の声も届かない。

「ミア・・・俺が分かるか」

威嚇をするミア。

「おいで・・・」

その言葉を聞くなりミアはレイを襲った。

だがレイは攻撃を受けることなくミアを

抱きしめた。

「ミア・・・・・・」

抱きしめたままミアに牙を立てるレイ。

ミアの身体に自身の血を与えているのだ。

「・・・・・・・・・れ・・・い・・・」

「戻ったかミア」

ミアから感じられていた凄まじい魔力は消え失せ

瞳の色は元の焦げ茶色に。

髪の毛も綺麗な茶色に戻った。

牙も爪も元道理に。

「・・・レイ・・・?」

「あぁ。俺だ」

「レイ・・・」

ポロポロと泣き出すミア。

「私・・・また・・・どうしよう・・・
レイ・・・私・・・私・・・・・・」

レイに抱きついたまま不安がるミア。

「大丈夫。俺がいる」

「レイ・・・」

涙を止めることなく泣き続けるミア。

「だから・・・今は少し安め・・・」

レイがミアの目に手をかざすと

ミアはカクンと眠りについた。

そのまま抱き抱えるレイ。

「レイ様・・・」

「捕らえたか」

「はい」

「よし。愛花!」

「はい!」

レイの元へ行く愛花。

「ち・・・ちょっと待ってください!」

振り向くレイ。

「ねぇさまをどこへ連れていくおつもりですか!」

「どこに連れていこうが俺の勝手だ。
あえて言うならお前たちの手の届かない場所だ」

「ふ・・・ふざけないでください!ねぇさまは
雲の王国の第一王女。あなたがたが勝手に
連れて行って良いお方ではありません!!」

「ふざけてるのはどっちだ!」

レイから放たれた殺気に後ずさる雪。

「お前たちの勝手な行動でミアがどれだけ
傷ついたと思っている!ミアはお前たちの
道具じゃない!!」

「道具・・・?」

「何をとぼけて・・・!」

「にいさま・・・」

「愛花・・・?」

「ゆきひめさまは知らない・・・」

「知らない?」

「うん・・・何も知らないみたい」

「なるほどな。あの国王、雪姫には
伝えていないのか」

「そうみたい・・・」

「だが・・・知らないのもまた罪・・・」

「ど、どういうことですか?」

「雪姫・・・帰って国王に伝えろ。
ミアはこちらで預かる。お前たちの好きには
させない。また再び同じことがあるならば
俺達は全面的にお前たちの敵となる・・・とな」

「・・・・・・っ」

「行くぞ」

『はい』

レイの部下らしきものたちが返事をした。

そこにはマリアの姿もあった。

「マリア!?」

「雪姫様・・・」

「どうして・・・」

「申し訳ございません。私どもは元より
こちら側のもの。雪姫様たちとは違うのです。
黙っていた事は申し訳ないと思っております。
ですがこれは主命・・・ミア姫様をお守りするために
必要であった事なのです。どうかお許しください」

「あ、愛花も・・・?」

「そうだよ・・・」

「姫様・・・どうかお元気で」

「マリア!」

その呼びかけには答えずマリアたちは

レイたちとともにその場を去って行った。

< 11 / 22 >

この作品をシェア

pagetop