ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に 2
車の車体を挟んで呆れられた。


「だって、もう用は済んだでしょ?」


あんたはクギを刺したかった。
一人では入りづらい店に連れてきて、食事まで付き合ってもらった。


「私はこの後やらなきゃいけないことがあるの」


今日やる予定だった英会話の勉強。


「それにしても、色気とかねーのかよ」


飯食ったらバイ…とか、部活帰りの高校生並みだと文句をたれる。


「色気とか必要じゃないでしょ」


少なくともあんたとはね。


「あんた可愛げねーんだから、色気くらい持てよ」


ピピッとドアのロックを解除し、スルッと車内に入り込んだ。

追いかけるようにドアを開け、足から入らずお尻をシートの上に乗せる。


「ふぅん」


腰を回転をして前を向いたら、こんな声をかけられた。


「あんた、仕草が一々オンナらしいんだな」


思いもしない言葉が聞こえ、「はっ?」と眉間にシワを寄せた。


「食べる間もそう思ったけど、行動に隙がなくてウツクシイ」


なんと!?


「あ…慣れねー言葉言ったら背中がむず痒くなった。もう言わねーどこう」


茶化してるのかさっさとシートベルトを締めようとする。


「こっちも寒気するからヤメてよ」


見てよ、トリハダが立ったじゃない。


「帰るか」


さっさと帰りましょと言ったじゃないの。


「そうして」


トリハダを見せないように腕を組む。


「ああ」


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