五月雨物語
でも
試験が終わった頃になっても

塁から連絡はこなかった。

心配して電話した。

「塁くん?試験終わった?」

「ああ」

明らかに声が低い。

「どうした?なんかあった?」

「いや、別に・・・」

「でも元気ないじゃん?

なんかあったなら話して。」

「いや、話す気になれないから。

自分で考えるから。」

「なんで?彼女なんだから

こんなときこそ話してよ!」

あたしは、食い下がった。

塁の悩んでる訳を知りたかった。

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