五月雨物語
「錬、ありがと~!

姉ちゃん、行って来る!

塁に会いに・・・・」

「ああ、俺知ってるよ。

陽平の居場所・・・

もう意地張んなよ!

好きなんだろ?」

「え~ん!

錬太郎~!」

あたしは年甲斐もなく

泣き崩れた。

そうしてあたしは

ようやく気づいた。

塁が出会ったあの日から

何にも変わっていないことを

どんなに離れていても

心は傍にいたことを・・・

塁の笑顔、そして・・・

「大丈夫だよ!

俺たちは繋がってるから・・・」

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