五月雨物語
曲が終わった。

あたしは部屋に入る。

大好きな塁の瞳が大きく

見開くのを見た。

あたしが愛したひと。

ずっとずっと繋がってた人。

子供たちが騒ぐ。


「ねえ、誰?

このお姉ちゃん。」

塁が言った。

「アハッ!

お兄ちゃんが一番

会いたかった人だよ。」

「え~?

お兄ちゃんの恋人?」

「さあね?(笑)

みんなあ~!

お菓子は残さず

全部食べなきゃね~!」



< 221 / 240 >

この作品をシェア

pagetop