子供達は夢を見ない
三章〜表の顔、裏の顔〜
「今日皆に集まってもらったのには訳がある」

夜の九時に三番隊隊長の唐木から召集が掛かった。

「スパイの情報によると、化学工場で新兵器の開発が進んでるらしい。今回の作戦は化学工場の攻撃だ。作戦開始は十時。各自グループで行動するように。詳しい指揮はバックアップを通して連絡する!以上!」

ざわざわざわ…。
各自準備をするために部屋に戻り始めた。

「てぇと…これが初めての正式な実戦って事か?」

「そうなるわね…」

「あ、僕は召集が掛かったんで先に行ってますね」

「おぅ。バックは任せたぞ」

「任してください!」

「三番隊で戦闘に参加するのは四人か…」

「二つのグループしか無いからねぇ…」

「じゃぁ、挨拶にでも行くか…」

二人ははじの方で何やら話している男二人に話し掛けた。

「あんた達も三番隊か?」

「ん?君達も三番隊か…。宜しくな。俺は宮川だ」

「うちは八嶋だよ」

「俺が、恩田で彼女が前木だ」

「宜しくね」

「二人とも実戦経験はあるのか?」

「俺は無いが、前木は一回あるはずだ。あんたらは?」

「俺達は一回だけだな」

「よくこんな俺達に任せる気になったな…」

「まぁ、良いじゃないか。取り敢えず別行動って事で良いかな?」

「構わないぜ」

「よし、現地で会おう」

四人は各自準備を始めた。
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