テレビの向こうの君に愛を叫ぶ
……あ。
心当たりはあった。
この前、久しぶりに電話で話した時、私は何気なく文化祭の話をしたのだ。
『いつ?』
澪君はそう聞いた。
私は素直に今日の日付を答えた。
さすが、理想の彼氏を超えるサプライズ精神の持主。
どこまで理想を超えていくんだろ。
それにしても、気づかれちゃってるけど大丈夫かな…まだ噂程度で騒ぎにはなっていないみたいだけど。
まだ盛り上がり続ける男女4人の会話からそろそろと抜け出した私は、澪君を探して校内を歩き始めた。