Like First Dragon

 隣から声をかけてきたのは
 最近知り合った友だちの男子大学生。
 いや、友だちというほど親しいわけでもない。
 

 私はこの春に大学生になり上京してきた。
 上京といっても、地元からここ東京までは電車で2時間半。
 そう遠いわけではないが、知らない土地ではじめて
 一人暮らしをするのは思っていたよりも大変だった。


 そんな事情を知る由もなく教授たちは
 私たち学生にはやくも中間テストを課してきた。
 そのため仕方なく家の近くにあるチェーン店のカフェで勉強をしているのだ。

 
 「それにしても雨、すごいね」

 彼の声で私は再び窓の外へと視線を向けた。

 「そうですね…」

 「また敬語(笑)。同い年なんだから
 敬語じゃなくてタメでいいってこの前言ったのに(笑)」

 「すみま…、あ、ごめん、そうだった(笑)」





< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop