君に溺れた
ホテルで3日間待機してると、警察官が犯人を捕まえたと知らせてくれた。

詳しい話を聞くために警察署に来た。

目の前には私に椅子を差し出してくれた一ノ瀬さんが座っている。

一ノ瀬さんは、事件の経緯を話してくれた。

お母さんは私のせいで殺された。

私をストーカーしていた男に。

胸にナイフを突き刺されたような痛みを感じた。

涙が止まらなくなった。

「お母さん、ごめんなさい。」

それしか言えなかった。

帰る際、一ノ瀬さんが声をかけてくれた。

「お母さんが殺されたのは、君のせいじゃない。君はこれからお母さんの分も幸せになりなさい。」

一ノ瀬さんはそう言って名刺をくれた。

警察署を出たら、叔父さんが声をかけてきた。

「真凛、お母さんがお前に掛けてた保険、一旦俺に預けてくれないか?お前が大人になったら返すから。俺、仕事をするにあたって色々お金がいるんだ。」

「学校は続けたい。いいよね?」

「・・・あぁ、いいさ。俺が一応身元引受人だ。」

「よかった。」

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