白球に届け
プロローグ
好きだけど、告白できない。
今の私はそんな状況。

高校2年生の私は彼女がいる男の子に恋をした。


私の名前は笠間愛。
髪は肩までくらいの黒で、体つきは若干細身の女の子。

公立の高校に通っている。

恋した相手は同級生。野球部のスラッガー。

野球部といっても髪はボウズじゃない。

彼の名前は北島武司。

彼は友達の彼氏だった。
彼女を傷つけたくない、でも彼が好き。

放課後の私の話し相手は教室の黒板。

そこにチョークで泣きながら相合い傘を描いては黒板消しで消している。

それが私の日常。

『好きだ。付き合おう』

その言葉を待ちながら私は相合い傘を描いては消す――――――

これはそんな物語。
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